いつもより心臓の鼓動が強く、速く感じたり、脈が不規則に思えたりする症状が動悸です。
極度に緊張したり、恥かしい思いをしたりすると、脈が速くなることがあります。これらは自律神経の働きでによる生理的な反応なので、それほど心配はいりません。
安静にしていても動悸があるときは、要注意です。多くは、心臓病が原因と考えられます。
心臓病の一つ、狭心症は、心臓に血液を送り込む血管が動脈硬化で狭くなって血流が不足し、心臓が一時的に酸欠状態に陥る病気です。胸からのどにかけての圧迫感や呼吸困難を起こします。心筋梗塞になると、血の塊が詰まって血流が途絶えてしまいます。
女性ホルモンのバランスが急激に変化する更年期や妊娠中に、動悸の発作が起きることもあります。
若い女性の場合、甲状腺ホルモンの過剰分泌によるバセドウ病も原因になります。のどぼとけ下にある甲状腺の腫れなどの症状が見られます。
糖尿病も原因の一つです。インスリンの過剰投与で血糖値が急に下がる低血糖などが原因になります。
また、貧血や、うつ病などの精神の病気が原因になることもあります。
カフェインを含むコーヒーやお茶、酒、たばこなどには血圧を変化させ、脈拍を速める作用があります。
これらを飲みすぎると動悸を引き起こすことがあります。
特にタバコは、癌だけでなく心臓にも大敵です。
タバコを吸うと血管が収縮し、心臓への負担をかけ、動脈硬化を促進することにもなるのです。